その口臭、実は歯周病かも?セルフチェックと対処法
こんにちは。東京都墨田区「錦糸町駅」より徒歩3分にある歯医者「ハートライフ錦糸町歯科クリニック」です。

口臭が気になると、人前で話すのをためらったり、自信を失ったりすることがあります。その原因の一つとして見落とされやすいのが歯周病です。初期のうちは自覚しづらく、気づいたときには進行しているケースも少なくありません。
この記事では、歯周病と口臭の関係や、自分でできるチェック方法、原因が歯周病である場合の具体的な対処法について、わかりやすく解説していきます。
歯周病が原因で口臭が発生することがある?

口臭にはさまざまな原因が考えられますが、その中でも歯周病は非常に多くのケースに関与しています。歯周病は、歯と歯ぐきの間に細菌が増殖することによって起こる炎症性疾患であり、進行すると歯を支える骨まで影響が及ぶこともあります。
問題となるのは、この細菌が活動する過程で揮発性硫黄化合物というガスを発生させる点です。このガスが独特の不快な臭いを放ち、強い口臭となるのです。
歯周病による口臭は、食後や朝起きたときなど、唾液の分泌が少ない時間帯に特に強くなりやすいです。唾液には口内の汚れを洗い流す役割がありますが、寝ている間や緊張時などには分泌量が減るため、細菌が増えやすくなります。
また、歯ぐきが腫れて膿がたまっているような状態になると、さらに臭いは強くなります。膿自体が強烈な悪臭を持っており、それが口腔内に漏れ出すことで周囲にも気づかれるほどの口臭につながるのです。
歯周病が進行しても痛みを感じることは少なく、気づかないうちに症状が悪化しているケースも少なくありません。そのため、口臭が気になりはじめたときは、単なる一時的なものと決めつけず、歯ぐきの状態を確認してみることが大切です。
特に、歯みがきの際に出血があったり、歯ぐきが赤く腫れていたりする場合は、歯周病のサインである可能性があります。
口臭があるか自分で確認する方法

自分の口臭に気づくのは意外と難しく、他人からの指摘ではじめて気づくケースも少なくありません。
しかし、人間関係に影響を及ぼす可能性もあるため、自分自身で口臭の有無を確認する方法を知っておくことは大切です。日常的にチェックできる方法を身につけておくことで、早めの対策や受診にもつながります。
まず手軽に行える方法として、手の甲を使った確認方法があります。清潔な手の甲をなめて数秒待ち、唾液が乾いたところでにおいを嗅いでみると、口内のにおいをある程度判断できます。
次に、コップやビニール袋を使った方法があります。小さなコップに息を吹きかけ、すぐに鼻でにおいをかいでみると、自分の口臭をより正確に感じやすくなります。ビニール袋を使う場合は、口を覆って数回息を吐き、袋の中の空気を閉じ込めた状態で確認するのがポイントです。
この方法は、呼気に含まれる揮発性成分が密閉された空間に留まるため、再現性が高いと言われています。
歯周病によって口臭が発生しているときの対処法

口臭の原因が歯周病にある場合、そのにおいは一時的なものではなく、慢性的に続くことが特徴です。歯周病は歯と歯ぐきの隙間に細菌が増殖することで進行し、歯ぐきの炎症や膿の発生を引き起こします。
膿や壊死した組織から発せられるガスが強い口臭の原因となるため、根本的な解決には歯周病自体への正しい対処が欠かせません。ここでは、歯周病による口臭を改善するための具体的な方法を紹介します。
歯科医院での専門的な治療
歯周病が疑われる場合には、歯科医院での診察を受けることが大切です。自己判断で対処しようとしても、原因の特定が難しく、誤ったケアを続けるおそれがあります。歯科では、歯周ポケットの深さや出血の有無、歯の動揺などをチェックし、進行度に応じた治療方針を立ててくれます。
初期段階の歯周病であれば、歯石や歯垢を除去するスケーリングと呼ばれる処置が効果的です。細菌の住処を取り除くことで炎症が治まり、においも次第に軽減していきます。
中等度以上に進行している場合は、ルートプレーニングという歯の根の表面を滑らかに整える処置や、場合によっては外科的な治療が必要となることもあります。
治療と並行して、口臭の原因となる細菌のバランスを整えるために、抗菌薬の使用やマウスリンスの処方が行われるケースもあります。これらのケアを組み合わせることで、口臭の元を確実に減らせます。
毎日のセルフケア
歯周病の改善には、歯科での治療に加えて日々のセルフケアが欠かせません。特に、歯垢が溜まりやすい歯と歯ぐきの境目を意識したブラッシングが必要です。強く磨くのではなく、毛先を軽く当てて小刻みに動かすことが効果的です。
また、歯ブラシだけでは落としきれない汚れもあるため、デンタルフロスや歯間ブラシを併用して清掃範囲を広げましょう。
加えて、舌のケアも忘れてはいけません。舌の表面に細菌や老廃物が溜まると、それも口臭の一因となります。専用の舌ブラシでやさしく掃除することで、においの軽減につながります。注意点としては、舌を強くこすりすぎると粘膜を傷つける可能性があるため、ソフトな力で行うことが大切です。
さらに、歯磨き後のうがいは十分に行い、口の中に洗浄成分が残るようなマウスウォッシュを活用するのも効果的です。
ただし、アルコール成分が強すぎる製品は口腔内を乾燥させます。かえって細菌が増えやすい環境をつくることがあるため、成分表示を確認のうえ選ぶようにしましょう。
生活習慣の見直し
歯周病は生活習慣と深く関わっています。睡眠不足やストレス、偏った食生活などは免疫力を低下させ、口内環境の悪化を招きます。まずは栄養バランスのとれた食事を意識し、ビタミンCやカルシウムなど、歯ぐきの健康を保つ栄養素を積極的に摂取することが望ましいでしょう。
また、喫煙は歯周病のリスクを大きく高める要因です。タバコに含まれる有害物質が歯ぐきの血流を悪くし、炎症の回復を妨げるため、治療効果が出にくくなります。
さらに、タールのにおいが混ざることで、口臭が一層強くなる傾向があります。口臭や歯周病が気になる方は、禁煙に向けた行動も併せて検討しましょう。
ストレスの管理も重要です。過剰なストレスは唾液の分泌量を減らし、口の中を乾燥させて細菌が繁殖しやすい環境をつくります。趣味や運動、十分な休息を取り入れながら、心身ともに健やかな状態を保つよう心がけましょう。
定期的なメンテナンスで再発を防ぐ
一度治療を受けたからといって安心していると、歯周病が再発するリスクがあります。そのため、数か月に一度は歯科医院での定期メンテナンスを受けることが推奨されています。
専門的なクリーニングや歯周ポケットのチェックを行うことで、早期の再発に気づけるでしょう。長期的に口臭のない清潔な状態を保ちやすくなります。
歯周病以外に考えられる口臭の原因

口臭と聞くと、まず歯周病を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実際には他にもさまざまな原因が考えられます。口臭の種類によっては、口の中だけでなく体全体の健康状態が関係している場合もあるため、原因を正確に見極めることが重要です。
ここでは、歯周病以外に考えられる主な要因について詳しく解説します。
舌の汚れ
まず注目すべきは、舌の汚れです。舌の表面には、舌苔と呼ばれる白っぽい汚れが付着することがありますが、これは食べかすや細菌、剥がれた粘膜などが混ざり合ったものです。
舌苔が厚くなると、嫌なにおいを放つ揮発性硫黄化合物が発生しやすくなり、これが強い口臭の原因となります。歯磨きをしていても、舌のケアを怠ると臭いが残ることがあるため、鏡で舌の状態を確認してみましょう。
唾液の分泌量の減少
唾液の分泌量が少なくなることで、口臭が発生するケースもあります。唾液には口の中を洗い流し、細菌の増殖を抑える役割があります。
しかし、加齢やストレス、薬の副作用、脱水などにより唾液の量が減ると、口内環境が悪化し、細菌の繁殖が進んでしまいます。朝起きたときに口が乾いていて臭いが気になるのは、就寝中に唾液が減っているためです。
食生活の影響
食生活や嗜好品も、口臭の発生に関係しています。ニンニクやネギ、アルコールなどは摂取後しばらく体内に成分が残り、肺から呼気としてにおいが放出されます。これは口腔内の問題ではないため、歯を磨いても完全に口臭を消すことは難しいです。
また、喫煙習慣も要注意です。タバコは口内の粘膜を乾燥させるうえに、タールやニコチンが残り、独特の強いにおいを発します。
消化器系の不調
胃や食道などの消化器系の不調が原因で、口臭が現れることもあります。例えば、胃炎や逆流性食道炎では、消化不良によって食べ物が胃内に長時間とどまり、発酵して悪臭が発生する場合があります。
このようなケースでは、歯や口の中に問題がないにもかかわらず、息が臭うという状態になるため、内科的な受診が必要になることもあります。
鼻や喉の疾患
副鼻腔炎や慢性扁桃炎などでは、膿や細菌によって独特な口臭が生じることがあります。特に、副鼻腔から喉に膿が流れ落ちてくる後鼻漏の症状がある場合、口の中に異物感やにおいを感じることがあります。
この場合も、耳鼻咽喉科での診察を受けることが解決への近道となるでしょう。
まとめ

口臭には、歯周病だけでなく、舌の汚れや唾液の減少、食生活や体の不調など多くの要因が関係しています。放置せず、まずは原因を見極めることが重要です。正しいセルフケアや専門機関での治療を通じて、口臭は改善できます。気になる症状がある場合は、早めの対処を心がけましょう。
口臭の改善を検討されている方は、東京都墨田区「錦糸町駅」より徒歩3分にある歯医者「ハートライフ錦糸町歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
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