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矯正の後戻りを防止する保定は何年かかる?

歯列矯正には、歯を動かす「動的治療」と歯の後戻りを防止する「静的治療」の2つに大きく分けることができます。静的治療とは、いわゆる“保定処置”であり、リテーナーと呼ばれる専用の装置を装着する必要があるのですが、何年くらいかかるのか気になりますよね。今回はそんな矯正の後戻りのリスクや保定処置にかかる期間などについて詳しく解説します。

保定にかかる期間は動的治療と同じくらい

歯の後戻りを防止するための保定処置は、歯の移動にかかった期間と同程度、継続する必要があります。例えば、歯を動かす動的治療に2年かかった場合は、後戻りを防止する保定も2年程度行うのが望ましいです。2年というのはあくまで最低ラインであって、さらに長い期間続けることで、歯の後戻りのリスクも大幅に減少されていきます。

保定に使う装置について

保定で使用するリテーナーにはいろいろな種類があり、その多くは着脱式です。インビザラインで用いるアライナーにそっくりなものもあれば、睡眠時無呼吸症候群の治療で使うスリープスプリントのようなタイプもあります。最も広く使われているのは「ベッグタイプ」や「ホーレータイプ」という、ワイヤーとレジンで作られたリテーナーでさまざまな症例に適応できます。症例によっては、前歯の裏側に固定する「フィックスタイプ」のリテーナーが用いられます。

リテーナーの装着時間・装着期間

着脱式のリテーナーは、1日20時間以上装着するのが望ましいです。装着時間が長ければ長いほど、保定の効果が高まるのは言うまでもありませんね。ですから、インビザラインのアライナーと同様、食事や歯磨きの時以外は基本的にリテーナーを装着することになります。リテーナーの装着期間は上述した通り、歯尾移動にかかった期間と同程度です。

動的治療後半年が最も後戻りしやすい

マウスピース型矯正装置やマルチブラケット装置を使って歯を動かした場合、治療後半年が最も後戻りしやすいといえます。そのためこの期間中のリテーナーの装着時間は、厳密に管理すべきだといえます。また、保定に入って間もないころは、1~2ヵ月に1回くらいの頻度で通院すると、後戻りのリスクをさらに減らすことができます。保定によって歯並びが安定してきたら、2~3ヵ月に1回、4~6ヵ月に1回と通院する間隔を徐々に広げていきます。標準的なケースでは、2年程度で定期的な通院を終了することができます。もちろん、保定装置はその後も使用し続けて問題ありません。ただし、故障した保定装置を使い続けると、かえって歯並びが悪くなることがあるため、不具合が生じた時点で修理してもらいましょう。

後戻りしたらどうなる?

歯列矯正の後戻りは、治療から何年か経った後に生じることもあります。動的治療後にリテーナーを装着しなければ、何年も経たないうちに後戻りが生じることでしょう。その結果、再治療が必要となることも珍しくありませんので、歯列矯正を受けた方は必ず保定処置まで完結させるようにしましょう。実際、ライフ錦糸町歯科クリニックにも、他院の矯正で後戻りが生じたために、再治療を希望して来院される方が少なからず存在しています。

まとめ

今回は、矯正の後戻りを防止する保定について解説しました。たくさんのお金と時間をかけて手に入れたきれいな歯並びですから、後戻りさせてしまうのはあまりにももったいないことなので、リテーナーの装着も最後までやり遂げることが大切です。

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