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矯正治療で歯が動く仕組みとは?

私たちの歯は、自力で動かすことはできません。矯正の知識や技術がない人が無理やり歯を動かそうとすると、歯が折れたり、歯茎を傷めたりするなど、お口に深刻なダメージが生じてしまいます。そこで気になるのが矯正治療で歯が動く仕組みですね。歯医者さんは顎の骨に埋まっている歯をどのようにして動かしているのでしょうか。

歯にかける圧力の強さが重要

歯を安全な形で動かすためには、適度な圧力をジワジワと与え続ける必要があります。実際、矯正治療を始めると、日常生活に支障をきたすような激痛が生じることはまずありません。歯が何となくかゆい、噛んだ時に軽い痛みが生じる、といった症状が認められるのが正しい矯正治療です。

そのため、ブラケットと金属製のワイヤーを使うワイヤー矯正では、1ヵ月で動かせる歯の距離が0.5mm以下となっています。比較的弱い力で歯を動かすマウスピース矯正では、1枚のマウスピースで動かせるのは0.25mm程度なので、かなりゆっくりですよね。短期間で歯並びをきれいにしたい人にとっては、のんびりしすぎているように感じるかもしれませんが、それ以上矯正力をかけると、歯や歯茎にトラブルが生じ始めます。

矯正力が強すぎると生じるトラブル

歯にかける矯正力が強すぎると、歯の根の部分である歯根を吸収させてしまいます。その結果、歯が短くなるだけでなく、歯の神経や歯茎、歯槽骨に炎症が起こることも珍しくありません。ですから、矯正治療では強すぎず、弱すぎず、最適といえる力を適切な方法で与え続ける必要があるのです。そうした力加減は、矯正の専門家である矯正医でなければ不可能といえます。

矯正で歯が動く仕組み

矯正で歯が動く仕組みは少し複雑です。なぜなら、歯は歯槽骨と呼ばれる硬い骨に埋まっており、瞬間的に強い力をかけても歯根破折や歯槽骨の骨折を招くだけだからです。上述したような適度な矯正をかけると、移動する方向の骨が溶けて道ができます。そうした歯が前進した後は、もともとあった位置の骨が再生され、わずかではありますが歯の移動が完了するのです。その移動距離が1ヵ月で0.5mm以下であることを考えると、矯正全体で2~3年の期間を要しても何ら不思議ではありませんよね。

装置の種類によって移動の仕組みも変わる?

最も標準的なワイヤー矯正は、1本1本の歯にブラケットを装着して、三次元的に歯を移動させます。ワイヤー矯正の装置自体はとても複雑ですが、どのような仕組みが歯の移動が起きているのかは比較的イメージしやすいですよね。一方、樹脂製のマウスピースを装着して歯を動かすマウスピース矯正は、歯列全体に矯正力がかかります。そのためマウスピース矯正では、ワイヤー矯正では難しい、奥歯を後ろに下げるという処置を行いやすくなっています。マウスピース矯正の代名詞ともいえるインビザラインなら、治療のスタートラインですべてのマウスピースが完成しているため、毎月装置を調整する必要がない点もワイヤー矯正と大きく異なります。

まとめ

今回は、矯正治療で歯が動く仕組みについて詳しく解説しました。矯正治療の中でもかなり難しい部分なので、今回の説明でははっきりと理解できなかった方もいらっしゃるかもしれませんね。そんな方はいつでもお気軽にライフ錦糸町歯科クリニックまでご連絡ください。矯正治療を担当する歯科医師がさらに詳しく、わかりやすくご説明します。

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